ベトナムがガザに「公安」を派遣したい?――なぜ提案は世論の激しい反発を招いたのか

2026年2月19日、トー・ラム書記長の米国公式訪問に伴い、ワシントンで行われた会合の場で、レ・ホアイ・チュン外務大臣は「ベトナムはガザ地区で社会秩序を確保するため、公安部隊を派遣し得る」という提案を行った。

チュン氏は「ベトナムの公安部隊は豊富な経験と能力を有しており、この地域で警察の訓練を直接行ってきたことさえある」と主張した。

しかし、この提案は直ちに、国内の識者や世論から激しい反論の波にさらされた。多くの意見が、これは「非現実的」な発想であり、現実や地政学的文脈から完全に乖離している、と率直に指摘した。

とりわけ批判側は、苦い逆説として、ベトナム国内の公安当局が「公安支配(警察国家)的」なモデルのもとで市民社会への統制を過度に強めているとして批判に直面している点を挙げた。

さらに、トー・ラム氏および公安省の方針と結びつけられて語られる交通警察による「パン代をよこせ(“パンを求める”)」といった形の不当な要求・嫌がらせが問題視されていることから、こうした統治モデルをガザへ持ち込むという“売り込み”は説得力に欠ける、というのである。

批判的見解によれば、ガザが必要としているのは復興の専門家や、国連が求める厳格な人権保護基準であって、一方的な命令の執行や抑圧を優先していると आरोप(非難)されてきた治安モデルではない。

また国際的な観測筋の一部は、今回のトー・ラム氏およびハノイ指導部の訪米の核心的目的が、トランプ氏の関税措置をめぐる交渉にあったものの、米最高裁の判断を受けて行き詰まりに陥ったのではないか、との疑念を呈している。

その上で、レ・ホアイ・チュン外務大臣の提案は、訪米の「失敗」を覆い隠すための“目くらまし”ではないのか――「ガザカード」は、実態としては費用がかさむ割に効果の乏しい試みにすぎないのではないか、という見方も示されている。

Hong Linh – Thoibao.de